近視クライシス ~クローズアップ現代+2019年11月7日放送

こんにちは。本庄南大通り店です。

本日の記事はテレビ、クローズアップ現代+で放送された内容の個人的な感想などです。医学的な内容などについても少し踏み入りますがあくまでも参考程度に読み流して下さい。

※眼科専門医への受診と指導を最優先に。

※『これをしたら○○!』『コレを食べると○○が改善!』なんてモノはありません。何事も適度にバランスよく!!鷹揚さこそ大切です。

「近視の常識が変わる」「大人になっても近視が悪化」「近視の進行で失明する」「近視で認知症」「近視で動脈硬化、うつ病」・・・予告の段階から中々センセーショナルな内容を謳うものが多かったです。(あぁ。補聴器と同じで「認知症の予防にメガネ!」の販促やマーケティングが直ぐに登場するんだろうなぁ、と嫌な予感しかしませんが。)

放送された内容は以下

  • 大人になってからの近視進行(悪化)
  • 視力低下で認知症?
  • 子どもの近視が増加(視力1.0以下が7割)
  • 近視で高まる失明リスク(緑内障・網膜剥離・・・)
  • 近視予防(海外事例・低濃度アトロピン・光線効果)
  • 近視予防(日本国内の状況)

個人的には一つ一つで記事テーマにしたい所ではあるのですが、今回はザックリと番組の内容についての所感という事で。

先ず『近視』ですが、”遠くが見えづらい”状況が主に近視でその際に利用(掛ける)遠用のメガネは”近視”メガネです。
番組内で取り上げらている近視が一般的な近視かと言うと少し違う印象で『強度近視』『病的近視』と分類されるモノです。その尺度についても色々ありますが、-6.00D(マイナス)以上でも”強度”と判断される事もありますが、-10.00D以上くらいと認識がある方は間違いなく『強度』なのでご自身でも色々と気を付けた方がよい度数の近視と判断して下さい。

コレしたら近視になる!コレしなければ近視にならない!・・・と言うほど簡単な事でもありません。(番組内で眼球のカタチが変わる(丸型が卵型)も極めて”分かり易い”説明で眼軸が延びる事を説明。)ただ、一般的には近業(近く、40㎝以内)を見続ける事は近視のリスク要因とされています。
だから、スマホが悪い。ゲームが悪い。PCが悪い。とはならいないですよ。小児から習慣的に見続ける・・・などはリスクを高めますが、バランスですよね。そして『病的近視』等はその範疇を超えて進行したりします。近業が悪!ではありません。

高齢化するとどんなに元気な方でも『認知症』は気掛かりな一つかと思います。当店でも取扱いのある『補聴器』の販売では実際の論拠・医学的根拠(エビデンス)を提示して『認知症と聞こえ』『認知症と補聴器』を結び付けた販売がここ数年で目立つようになって来ました。
医師でもない何でもない、一販売員の立場の意見ですが、”感覚系”(見る・聞く)の刺激が低下するのは脳にマイナスなんだろうなぁ~とは思います。実際にそれを裏付けるデータなどもこれからドンドン、出て来るのかもしれません。しかし『認知症予防にメガネ』『認知症対策で補聴器』はちょっと違うのではないかと思います。
良く見えて生活が快適だからメガネ!メガネはピントを合わせる道具。網膜上に光を収束させるレンズとオシャレなフレームの組み合わせですね。

近視の予防については、『子ども』へ向けた内容のはずです。(番組内で取り上げられていた”1000ルクス以上の明るさ2時間”は大人でも効果がある事なのかもしれませんが・・・)
まさにこの内容は眼科医の指導の下で実施しすべき内容で”聞きかじり”でテキトーにやるのはNGかと思います。バランスと鷹揚さですね。それに、あくまでも『予防』ですから、「なんだよ!!!実践したのに近視進んだぞ!」「ホラ。言った通りしないから近視になったろ!」って問題ではありません。「りんご食べたら病気にならない!」を100%信じている人はいないですよね。

市販されていないので、”安易に手を出す”事も出来ないと思いますが、『アトロピン点眼』は比較的安全な点眼薬ですが、副作用やアレルギー反応などもありますので医師の指導の下で行う必要があります。
(上里町の眼科医では『アトロピン0.01』(マイオピン)を以前から実施しているはずですので、興味ある方は問い合わせみてはいかがでしょうか?自由診療です。継続使用の必要があります。また、近視抑制という意味でも『ナイトコンタクト』『オルソケラトロジー』の相談も対応しているはずです。)

『1000ルクス以上を2時間』はあまり気にしなくて良いと思います。子どもなんだから、勉強も大事だし、ゲームも楽しいけど、外で体を動かす事も大事ですし、楽しいですよね。一時期は『毒』扱いだった『紫外線』も微量浴びないと成長にも悪影響で病気のリスクを高めるとか言われる訳ですから・・・。
天気のいい日にお出掛け&遊ぶ。だけで良いかと。

さて。
最後は思い切り”ポジショントーク”なのです。

先進国と言われる日本。規制大国、日本。といわれますが、『補聴器』『眼鏡・メガネ』に関しては先進国ではちょっと考えられないのですが、『資格なし』で販売が出来るのです。番組内で取り上げられた『台湾』『シンガポール』のどちらの国でも眼鏡販売には公的な資格が必要です。
番組の最後でゲスト(解説)で登場していた大野京子先生(東京医科歯科大学教授・日本近視学会 理事長)が「視力」だけの測定ではなく、もう少し近視の状況を細かく把握する必要性を訴えておりました。眼軸長などですね。

これらは眼科医が診察・診断すべき内容ではあります。しかし、医師の数や病院の数は限られます。一方で眼鏡店・メガネ屋さんの数と一部設備は増え、ドンドン高度になっています。
早急に『眼鏡士』等の国家資格制度を作り、『眼軸』『眼圧』(NCT)非接触などは測定出来るようにし、より医療面との連携をとる必要があるのではないかと感じました。
(小声)

この記事を書いた人

アイメガネ本庄南